塗装の見積書に、シーリングの項目があることがあります。金額を見たら、数万円もするけどホントに必要なの?と、いう疑問に思う方も少なくないかもしれません。そんなシーリングについて、少しお話させてください。
外壁塗装を検討する際、シーリング(コーキング)の処理方法として「打ち替え」と「増し打ち」の選択肢があります。
シーリングは、サイディング外壁の接合部分に施され、雨水の侵入防止や建物の応力緩和に重要な役割を果たします。
しかし、気温変動による膨張・収縮により隙間が生じるため、定期的なメンテナンスが必要になる箇所です。
シーリング工事の必要性
サイディング外壁は、温度変化に伴う膨張・収縮により隙間ができ、雨水が侵入するリスクがあります。
シーリング材は、この隙間を埋め、雨水の侵入を防ぐとともに、建物にかかる応力を緩和します。
打ち替えと増し打ちの違い
「増し打ち」は既存のシーリング上に新たにシーリング材を重ねる方法で、コストが安く済むが条件が限定されます。
「打ち替え」は既存のシーリングを全て撤去し、新しいシーリング材を充填する方法で、応力緩和効果と防水効果が高まりますが、コストが少し高くなります。
基本は打ち替えが推奨される理由
シーリング材は約7~10年の耐用年数が一般的であり、外壁塗装のタイミングで劣化が進むケースが多いです。完全な機能回復のためには、打ち替えが最も効果的です。ただし、打ち替えは増し打ちに比べ少し費用がかかります。
増し打ちの条件
増し打ちが可能な条件としては、既存のシーリングにひび割れがないこと、サイディングの厚みが15mm以上あることが挙げられます。
これらの条件を満たす場合、低コストでシーリングのメンテナンスが可能です。
サッシ枠のシーリング処理
サッシ枠周りのシーリングは構造上、全撤去が難しい場合があります。
この場合、劣化した部分のみを除去し、新たにシーリング材を増し打ちする方法が適している場合もあります。
工事費用について
シーリングの打ち替え費用は、一般的にmあたり780~1,080円、増し打ち費用は450~480円です。しかし、これらはあくまで参考価格であり、実際の費用は業者によって異なります。
まとめ
シーリングの打ち替えと増し打ち、どちらが良いかは建物の状況によります。
基本的には打ち替えが推奨されますが、コストを抑えるために増し打ちが選択される場合もあります。
重要なのは、シーリングの現状を業者が正確に把握をして、お客様にあった最適な提案をすることです。
お見積りシーリングの項目があった場合は、業者に対して丁寧に説明をしてもらうようにお話してみてください。